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シルヴィアホームとは

シルヴィアホームは、スウェーデン王国のシルヴィア王妃がアルツハイマー病にかかったお母さまの介護を経験され、介護の重要性を痛感されたことがきっかけとなり、1996年に設立された機関です。

ウプサラ大学で医学教育を受けたバルブロ・ベック・フリース教授は、スウェーデンにおける認知症ケアの指導者として活躍してきた女性です。日本ではグループホーム「バルツァゴーデン」の創始者としてよく知られています。
やがて、ベック・フリース教授が初代所長を務めた認知症緩和ケア教育専門機関「財団法人シルヴィアホーム」が認知症緩和ケアの理念を提唱するようになり、スウェーデン全土へと広められていきました。
ここでは、介護スタッフの知識と技術の向上を目的とし、認知症ケアのスペシャリスト(シルヴィアシスター)を独自に養成しています。

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JSCIとの関わり

2005年、財団法人シルヴィアホームは、認知症緩和ケア教育プログラムの普及を目的に設立された日本スウェーデン福祉研究所と包括的な独占契約を締結しました。現在のCEOで、Dr.ウィルヘルミナ・ホフマン氏は、高齢者福祉・国民健康担当大臣マリア・ラーション氏来日記念シンポジウム始め、日本での認知症国際フォーラムなどでの講演を行っています。

また、日本での教育プログラム普及のために毎年行われる、シルヴィアホーム認定インストラクターへの最終試験も同氏によって現地スウェーデンにおいて実施されています。
更に、JSCIが企画するスウェーデン研修ツアーでは、シルヴィアホームの視察に加え、同氏が代表を務めスウェーデンの行政が設立した、スウェーデン認知症センターという研究機関で講義を行うなど、友好的な関係性を維持、発展させています。

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シルヴィア王妃陛下のご挨拶

東京 2007年3月26日 国賓として来日された際に、日本スウェーデン福祉研究所が主催したレセプションでの御言葉。

何故、シルヴィアホームか?

私は、現在急速な増加を示している認知症の問題に関して、それに挑戦することへの私の思いを共有する聴衆のみなさんにお話が出来ることを大変嬉しく思います。

みなさんがご存知のように、日本とスウェーデンはともに世界の中でも平均寿命が最も高い国であり、そのため我々はとりわけ認知症のリスクにさらされています。

そしてまた私は、認知症というものが正常な老化ではなく、病気であると言わねばなりません。またそれは非常に一般的な病気であり、世界中で約 2500 万人の人々が様々な種類の認知症を患っています。そのほとんどは、この恐ろしい病気によって生じる多くの問題に如何に対処するかを憂慮する家族やケアを行う人たちを持ち、それゆえ、「家族の病気」として知られています。

私の認知症に対する関心は、私自身の個人的な体験によって引き起こされました。私は、私の身近な親愛する人が今までにない振舞いをし始めた時に、一体何が起ったのか理解できずに、何をすべきか途方にくれておりました。そこで、日本でも著名なバールブロ・ベック−フリース教授は、私が正しい診断や薬物治療、処置や適切なハウジングについての必要性を理解することへの支援をして下さいました。次のステップは、認知症の方に非常に適している美しい家屋が 1995 年に寄進されたことです。これが、財団法人シルヴィアホームの始まりでした。

財団法人シルヴィアホームの目的は:全ての年齢の認知症の方に、デイケアを提供すること。教育を行うこと。認知症の分野で、臨床的な研究を行うこと。 このデイケア施設のおかげで、重度の認知症の方や若年の方にも、サポートやQOL が提供されています。私たちは特に、私たちが行うケアにおいて、より分析的で前向きな対応というものを目指しています。

私たちは研究によって、音楽やダンス、歌声や笑い、タクティールケアや散歩など、また良い環境というものがどれほど患者を活性化するこることに貢献するかを知っています。またそれにより、私たちは患者のQOL が向上することを促すばかりではなく、家族の負担や苦痛を緩和することにもつながります。

シルヴィアホームはまた、認知症の治療のためにスウェーデンで開発されたユニークな緩和ケアの方法における特別な教育のための最初の学校です。充分な資格を持つ教師陣が、看護師や医師、管理職員、医療補助員、講師、また家族のメンバーなどの教育を行っています。

私たちが 11 年前にこのユニークな学校をスタートした際の主な目的は、認定准看護師をケアの専門員、また良い指導者として教育し、患者を主体とした認知症緩和ケアというものに、実践的にも理論的にも一流の能力を提供することでした。

こうして、シルヴィアシスターが誕生しました。彼らは、認知症の教育における私の大使です。彼らは現在約 100 名おり国内外で活躍していますが、今日そのうちの 2 名に東京で会うことができて、とても嬉しく思います。

私はまた、日本スウェーデン福祉研究所との前途有望な連携の下に、私たちの教育プログラムが、現在急速な勢いで日本に導入されていることを大変嬉しく思います。

それでは何故、認知症の教育や認知症の研究がそれ程重要なのでしょうか?

それは、多くの問い対する答えがまだ得られていないからです。

誰が、認知症の疾患に襲われる危険性を持つのか?
アルツハイマー病、血管性認知症、前頭葉性認知症や、他の全ての認知症の診断では、何処にその差異があるのか?
どれが危険要因であるのか?
認知症の疾患は遅滞させたり、あるいは防ぐことができるのか?
脳を、様々な認知症障害から如何にして護ることができるのか?
認知症の異なる原因の診断を、如何にして向上させ得るだろうか?
正しい薬物治療や、また、いつ薬物を使用しないかを、どう学ぶのか?
如何にして最良のケアを行い、家族やケア職員の全ての問題に取り組むことができるであろうか?
みなさん方は、私たちの財団においてそのような積極的な関心をとる私の強い根拠を見る事ができるでしょう!

そして、3 年前に日本の天皇皇后両陛下をシルヴィアホームにお招きすることを許されたことで、何故私が大変幸せであったかをご理解して頂けるでしょう。

今日、認知症のケアについて、日本とスウェーデンの間の協力に大きな焦点が当てられています。私たちは同じ問題を共有し、また私たちは多くのことを相互に学ばなければなりません。

私は、我々の共通の問題や共通の思いというものを、もっと話し合う時間があればと思います。ここで、ここにお集まりの日本スウェーデン福祉研究所とそのパートナー、友人の方々に、認知症の方やその家族の数多くの苦しみを改善する努力の成功を祈って、挨拶の終わりと致します。

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